サービス価格が根強く上昇し続ける中、世界経済に大きな変化見られず
世界経済の成長率は、2024年4月の「世界経済見通し(WEO)」における予測に沿う形で、2024年は3.2%、2025年は3.3%になると見込まれている。サービス価格の上昇がディスインフレの進展を妨げており、金融政策の正常化を複雑にしている。そのため、インフレの上振れリスクが増大しており、金利がより高くより一層長く維持される見通しが高まっている。貿易摩擦がエスカレートし政策の不確実性が増す中でこうした状況となっていることを踏まえ、物価の安定を達成し損なわれたバッファーを補充するために、政策ミックスの慎重な順序付けを行うべきである。