国際通貨基金(IMF)理事会 次期IMF専務理事の選出プロセスを開始
2024年3月13日
ワシントン DC: 国際通貨基金(IMF)理事会の調整役を務めるアフォンソ・S・ベビラクウァとアブドッラー・F・ビン・ザラーは本日、次の声明を発表した。
「次期専務理事の選出プロセスについて、近年の選出プロセス同様に、能力に基づき、透明かつ開かれたプロセスを理事会が採択したことを発表する運びとなった。理事会は、世界金融制度の中心にあるIMFを専務理事として導く上で必要となる世界的な地位を得ている候補者が専務理事にふさわしい点を重要視していることを強調する」
「総務と理事が個々の候補者を指名できる。過去の慣例どおり、合意による決定を目指す」
「理事会は選出プロセスを2024年4月末までに完了する意向である」
理事会が承認した決定の概要は次のとおりである。
1. 専務理事にふさわしい候補者は、幹部として経済政策決定に携わった優れた実績を有する人物である。また、卓越した職歴を有し、国際組織を導く上で必要な管理能力と外交能力を発揮できることが示され、IMF加盟国のいずれかの国籍を有するものとする。IMF職員を統括するとともに理事会の議長として、質が高く、多様で、ひたむきに働く職員に対して業務上の戦略ビジョンを提示することになる。また、職務上の責任を果たす上で指示を仰ぐことになる理事会との協力を通じてなど、重要な政策課題・制度課題について合意を形成することでIMFの目標に向けて前進しようという強い意志を持っている。IMFおよびその多様な加盟国が直面する政策上の課題を理解していることを示しうる必要がある。多国間協力を理解して多国間協力にかける強い思いを持ち、客観的で公平である能力を発揮してきていることも求められる。さらには、効果的なコミュニケーションの能力も期待される。
2. 専務理事候補は、IMFの総務か理事が、指名受付期間(2024年3月14日午前12時01分~2024年4月3日午後11時59分、ワシントンDC時間)内に指名する。指名はすべて、IMF秘書局に伝えられ、IMF秘書局は各指名者に候補者としての意思を確認する。指名者の氏名は、指名受付期間終了まで非公開とされる。
3. 指名受付期間が終了した際、秘書局は理事会に対し、候補となる意思の確認が取れた指名者の氏名を公開する。候補者数が3名を超えた場合、理事会は、最終候補者が3名に絞られるまで、氏名を公開しない。候補者を絞る際、先に述べた条件を考慮するほか、地理的条件によって候補者が優先されることはない。最終候補者選出プロセスは、候補者の理事会への公開後7日以内での完了を目標に、IMFの加重投票制を考慮し、理事の支持を最も受けた者を示すこととなる。多数決によって最終候補者リストを採択することも可能であるが、理事会は合意に基づく採択を目標とする。同リストは、IMFにより公開される。
4. 理事会は、ワシントンDCにおいて、最終候補者(候補者が4人に満たなかった場合は候補者全員)と面談を行う。次いで、理事会が候補者の資質について協議し、次期専務理事を選出する。多数決により専務理事を選出することも可能であるが、理事会が目標とするのは合意に基づく選出である。 同プロセスは、2024年の4月末までに終了することを目指す。
専務理事の選出プロセスに関するファクトシート
https://www.imf.org/en/About/Factsheets/Sheets/2022/MD-selection-process
専務理事の選出に関するQ&A
https://www.imf.org/en/About/Factsheets/Sheets/2022/MD-selection-process/qandas
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