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アジアの税務官、新パートナーシップのもと税務強化へ

[2019年12月6日、マレーシア、セランゴール] 国際通貨基金(IMF)とマレーシア・タックス・アカデミーとの新たなパートナーシップに基づき、アジア太平洋地域16か国から参加した約20人の上級税務担当者はこのたび、税務行政診断ツールを使用して自国の税務行政システムの強みを評価する方法を学びました。

4日間のトレーニング・ワークショップは、同アカデミーとIMF財政局、IMFアジア太平洋地域事務所(OAP)が初めて共催しました。

19人の参加者は、講義と実践的アクティビティーを通じて、納税者登録データベースやリスク管理、納税に関する税務行政システムのパフォーマンスを評価する国際標準化された税務行政診断評価ツール(TADAT)について理解を深めました。このツールは、税務紛争の効果的な解決、収益管理の効率性、税務管理者及び納税者双方の説明責任と透明性の評価にも役立ちます。参加者はオーストラリア、日本、IMF出身の講師陣から知識を吸収し、お互いの知識と経験を共有しました。

開会あいさつに立ったOAPの鷲見親久所長は、IMFはより良い経済的成果と政策を支援する能力開発事業に特に力を入れていると述べました。「税務行政システムの評価と改善を支援するTADATは、より効率的な歳入を推進し、より包括的で持続可能な成長を促す公共政策を支える資金調達を強化することで、より良い経済的成果と政策の双方に直接関連しています」と、言いました。

同ワークショップは、新たなトレーニング・パートナーシップ構築の優れた例でもあります。スリランカの税務署職員アルーナ・サマンサ・クラプワ・ワドゥ氏は、閉会の昼食会で、同ワークショップに関する参加者の感想を代弁しました。「自分自身を含め私たちは皆、このトレーニングの恩恵を受けました。新しい知識をスリランカに持ち帰り、同僚と共有することを楽しみにしています」と、ワドゥ氏は述べました。