ファクトシート
IMFの概要
2009年9月
国際通貨基金(IMF)は、国際的通貨協力の推進、金融の安定確保、国際貿易の促進、高い雇用水準と持続的経済成長の促進、そして貧困削減の実現に向け尽力しています。1945年に設立されたIMFは、世界の大半にあたる186カ国の政府で構成され加盟国政府に対して責任を負っています。
IMF設立の背景と活動内容
「IMF」または「ファンド(Fund)」として知られる国際通貨基金は、1944年7月にニューハンプシャー州ブレトンウッズで開催された国際連合の会議にてその設立が提案されました。会議に出席した45カ国の政府代表は、1930年代の世界恐慌の原因となった通貨切り下げ競争による悪循環を繰り返さないよう、経済協力の枠組みの構築を目指しました。
IMFの責務: IMFが担う第一の責務は国際通貨制度の安定性の確保です。国際通貨制度とは、世界の国々(そして国民)が商品やサービスの売買を行うにあたり必要な、為替レート制度、及び多国間決済制度を指します。安定した国際通貨制度は、生活水準を向上させ貧困削減に寄与するなど、持続的経済成長には不可欠です。
IMFに関する基本情報
- 現在の加盟国数: 186カ国
- 本部: ワシントンD.C.
- 理事会: 国もしくは国のグループを代表する理事24名
- スタッフ: 143カ国より約2,478名
- 出資割当額(クォータ)総計: 3,250億ドル(2009年3月31日現在)
- 公約・合意済み追加財源: 5,000億ドル
- 合意済み融資 (2009年9月1日現在): 1,755億ドル、内融資未実行残高1,245億ドル
- 最大借入国: ハンガリー、メキシコ、ウクライナ
- 技術支援: 2009年度に現地で行われた技術支援-173人年
- サーベイランス協議: 2008年終了分—177カ国で終了。内155カ国が協議に関する情報を任意で公開 (2009年3月31日現在)
- 主要責務: IMF協定第1条に明記されているIMFの主要責務は次の通り:
- 国際的通貨協力の推進
- 国際貿易の拡大とバランスの取れた成長の促進
- 為替安定の促進
- 多国間決済システム確立の支援
- 国際収支上の困難に陥っている加盟国への (適切なセーフガードを伴う) 財源提供
経済の, サーベイランス: 国際通貨制度の安定の維持及び危機の防止に向け、IMFは国・地域・そして世界的な経済及び金融の状況を、サーベイランス(政策監視)と呼ばれる正規のシステムを活用しレビューしています。IMFは186の加盟国に対し政策助言を行い、経済の安定の促進、経済・金融危機に対する脆弱性の軽減、さらには生活水準の向上の実現に向けた政策を推奨します。またIMFは、地域的な経済見通しに加え、世界的見通しについては世界経済見通し (World Economic Outlook)のなかで、また資本市場に関しては国際金融安定性報告書 (Global Financial Stability Report)のなかで定期的に分析を行っています。
金融支援: 加盟国が国際収支上の問題を是正するための余裕を持つことができるよう、IMFは加盟国に対し金融支援を行います。IMFが支援する政策プログラムの計画立案は、IMFとの密接な協力の下、当該国の当局が行います。プログラムの効果的な実施に基づき金融支援の継続の可否が判断されます。世界的経済危機下において各国を支援するために、IMFは融資能力の強化に努め、融資について大幅な見直しを承認しました。低所得国に対しては、IMFは譲許的融資制度を通し金融支援を行います。IMFは融資利用限度を2倍とすると共に世界の貧困国向け融資を拡充、金利は2011年までゼロ金利としています。
SDRs: IMFは加盟国の準備資産を補完する手段として、特別引出権(SDRs)と呼ばれる国際準備資産を配分します。2009年の8月と9月に行われた2度の配分により、SDR配分の累積総額はこれまでの10倍増の合計約3,160億ドルに達することになりました。SDRsは加盟国間で任意で通貨と交換することも可能です。
技術支援: IMFが行う技術支援や研修は、加盟国による効果的な政策の立案と政策実施能力の強化を支援します。技術支援は、税制及び運営管理、支出管理、金融・為替政策、銀行・金融システムの監督と規制、法的な枠組みや統計といった分野で実施しています。
財源: 2009年4月2日のG20サミットにおいて世界各国の指導者が新興市場及び途上国の成長を支援することを確約、IMFの融資財源が7,500億ドルへと拡大されました。IMFの財源は主としてクォータ(出資割当額)の支払いを通し加盟国から提供されます。割当額は各加盟国の経済規模を概ね反映しています。IMFの年間経費は、主に(融資残高に対する)利息と(融資の内の「リザーブポジション」を賄うための出資金に対する)利子との差額により賄われます。また先般、加盟国は、IMFの多様な活動にふさわしく、より広範な収入源に基づいた新規歳入モデルの採用に合意しました。
ガバナンス及び組織: IMF は各加盟国政府に対して責任を担っています。IMF組織の頂点には、加盟186各国の代表から構成される総務会があります。全ての代表は年に1回開催されるIMF・世界銀行の年次総会に出席します。
そのうち24名は年2回、国際通貨金融委員会(IMFC)に参加します。IMFの日常業務は24カ国が構成する理事会の指揮の下行われます。IMFCは日常業務への指針を与え、IMFの専門職のスタッフがサポートしています。IMF専務理事は、IMFスタッフの統括、及び理事会の議長を兼任し、3人の副専務理事が補佐をしています。
